2024年5月のウスエダミドリイシの産卵。
世界でも最大級の繁殖行動と呼ばれているサンゴの産卵の中で、イシサンゴ類のミドリイシ属の産卵は、同調産卵(どうちょうさんらん)や一斉産卵とも呼ばれています。たくさんのバンドル(精子と卵子の入ったカプセル)を水中に放出し、放たれたバンドルはゆっくりと浮上して水面で弾けて受精が行われます。
実はサンゴは種によって産卵時間が絶妙に異なる事って皆さんはご存知ですか?
ウスエダミドリイシ Acropora tenuis(Dana,1846)
2024年5月21日 19:30時過ぎ
クシハダミドリイシ Acropora hyacinthus (Dana,1846)
2024年5月21日 22:00時過ぎ
こんなに時差があるんですね。
ミドリイシ属サンゴは同種そして異種間でも同調して一斉産卵が促されています。その理由は他の同種個体との受精成功率を高める為だと言われています。
しかし産卵時間の近いサンゴ種間では異種交雑も起こりやすくなっていて、サンゴの種別産卵時間の違いについて焦点をあててみても大変興味深い生態です。
絶妙な時間差は、サンゴがそれぞれの種を繋いでいくための時差式の産卵術とでも言えるかも知れません。
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生命百景色 写真作品 石垣島伊原間 2024年5月21日 19:41
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